(2024年2月2日)
今シーズンは例年より暖かい冬となっています。それでも朝晩の冷え込みは厳しく、東北地方であるコトを思い起こさせます。
なかなか屋外で運動する気になれないのですが、実は、冬は運動効果が高いのです。
人間は寒さの中でも体温を一定に保つ必要があるため、冬は基礎代謝が高くなります。
基礎代謝は1日に必要なエネルギーの60%も占めるため、寒いところにいると、それだけカロリーを消費します。
さらにカラダを動かすと、より多くのカロリーを消費できます。つまり運動効率が高いのです。
良いことずくめですが、注意点も。
冬は寒いため、春夏秋とは体の状態が異なります。そのため、運動するときには次の点に気を付けてください。
●血圧が上がりやすい
暖かい室内から寒い屋外に出ると、血管が縮んで血圧が上がります。もともと高い人はさらに上がり、脳卒中や心臓病の発作が起こるキケンも。
●体が硬くなり怪我をしやすい
寒いところでは、筋肉や関節も硬くなりがち。いきなり体を動かすと、怪我にもつながります。
●対策
血圧が高い人は、キチンと治療を行いましょう。高血圧症で通院している人は、かかりつけ医に相談してください。
また暖かい格好をし、充分な準備運動を行って、体を温めてから動くようにしましょう。
雪かきをしていても分かるとおり、寒い中で動くと、思った以上に汗をかきます。
そのため冬の運動中は、知らないうちに脱水になりやすく、こまめな水分摂取も大切です。
また汗をかいて体が冷えることもあるため、服装にも気を付ける必要があります。
低温と風を防ぎながらも、体温調節と快適性を保つことがポイントです。そのためには適切なインナーとアウターを選ぶことが重要です。
以下に一般的なアドバイスを提供しますが、具体的な気温や天候、運動の種類によって調整してください。
●インナー(下着)
最近は、汗を外に逃がして湿気がこもらない合成素材が数多くあります。このような「吸湿発散機能」がある下着は、寒い中で動いても体をドライで暖かく保ちます。
なお綿素材は肌触りが良いのですが、汗を吸収して濡れたままとなり、体温を奪うことがあるので注意が必要です。
●アウター(ジャケットなど)
フリースやウールなど、断熱性に優れた素材のセーターは熱を閉じ込めて、暖かさを保ってくれます。
ジャケットは防水性に優れた素材のものが良いです。さらに汗を外に出す機能を持ったものが適しています。
通常のジャケットなら、汗をこまめに拭くことが大切です。
アクセサリーとして、手袋、帽子、耳当てなどを適宜使用して、露出部分の保護を忘れないでください。
以上を気温や活動レベルに応じて、簡単に脱ぎ着できるように組み合わせることが重要です。
寒いときには急性心筋梗塞や脳梗塞などが起きやすくなります。
運動中に急な胸痛が見られたり、手足が動かない、上手くしゃべれない、などの異変を感じたら、躊躇しないで救急車を呼びましょう。
今シーズンは、雪かきをする機会が今のところほとんどありません。運動不足となって血糖値が高くなっている人も多いのです。
寒さ対策をしながら意識的に外でカラダを動かすことで、体調を整えることをオススメします。