「高血圧には減塩」と言われますが、なかなか出来ないモノ。・高血圧外来|橘医院 (山形市・内科クリニック)塩分を減らすと味を薄く感じ、「おいしくない」と続けられないコトも多いです。では、ある食材を食事に付け加えてみてはどうでしょう?高血圧学会ではカリウムの多い食材を加えることで、血圧を下げようという取り組みが始まっています。カリウムは塩分を体外に出す働きがあり、高血圧に効果があります。NHKの「トリセツショー」でも取り上げられ、具体的な方法も広がってきています。今回はカリウムの多い食材を紹介します。●注意点高血圧はあくまで減塩がメインで、カリウムの多い食材は補助です。腎臓病のヒトはカリウムの摂りすぎに注意が必要です。かかりつけ医と相談してください。日本人の現状と対策WHOのガイドラインを参照すると、日本人のカリウム摂取量は1日あたり平均1,000mg〜1,200mg不足しています。カリウムの多い食材をおかずに追加したり置き換えることで、カリウムを効率よく摂ることが出来ます。なお、ゆでる・煮る・水にさらすと、カリウム量は減少します。食材のカリウム量カリウム約300mgを含有する量です。1日に4つ、追加したり置き換えたりしてください。1)野菜生で食べられるものはサラダなどにした方が、カリウムを多く摂れます。ほうれんそう 40g(1/5束)にんじん 100g(2/3本)小松菜 60g(1/5束)水菜 60g(1/3束)春菊 70g(1/3束)ブロッコリー 70g(1/3株) トマト 140g(1個)かぼちゃ 70g白菜 140gセロリ 70g(1本)キャベツ 160gレタス 150g2)乳製品簡単に摂れますが、カロリーに注意。牛乳 200mLヨーグルト 180g3)芋類線維素も多くオススメですが、炭水化物が多いので注意。ジャガイモ 70g(1/2個)里芋 50g(1個)サツマイモ 75g(1/2個)4)キノコ類線維素も多く風邪予防にも効果があります。ぶなしめじ 80g(1パック)えのき 90g(1パック)エリンギ 90g(2〜2.5本)舞茸 130g(1〜1.5パック)5)大豆製品良質のタンパク質も含みカロリーも低めです。豆腐 250g(2/3〜1丁)納豆 50g(1パック)豆乳 160mL6)果物ビタミンも豊富ですが糖質が多めです。みかん 200g(2個)バナナ 80g(2/3本)アボカド 50g(1/2個)キウイ 100g(1個)7)魚全般的に多く、肉に置き換えても良いでしょう。まだい 60g(刺身4切れ)まぐろ 70g(刺身5切れ)ほたて 80g(貝柱3個)ぶり 80g(切り身2/3)サーモン 80g(刺身5切れ)8)肉脂身の多い肉や加工食品に置き換えると良いでしょう。豚ヒレ 160g牛ヒレ 160g鶏ささみ 250gまとめ減塩は難しくても、高血圧に良い食材を取り入れるのは、やりやすいと思います。ただし、あくまで「減塩の補助」です。ほうれん草のおひたしに醤油をたっぷりかけるのは、本末転倒。食事の塩分を減らすには、徐々に減塩を勧める事がコツ。減塩食になれてくると、少しの塩加減で美味しく感じてきます。食事のバランスを整えて、健康に過ごしましょう。