皆さんこんにちは。春の訪れとともに、気温も上がり、外出がしやすい季節になりましたね。しかし、高血圧を持っている方にとっては、この時期特有の注意点がいくつかあります。本ブログでは、春先に高血圧患者が気を付けるべきポイントについて解説します。日々の生活に取り入れて、安定した血圧を維持しましょう。・高血圧外来|橘医院 (山形市・内科クリニック)春先特有の注意点1)運動量の調整春になると、暖かくなり運動を始める方が増えます。しかし、冬の間に運動不足になっていた場合、急に体を動かすと血圧が上昇しやすくなります。 特にウォーキングやジョギングなどの運動は、無理をせず、ゆっくりとしたペースで始めることが大切です。 ポイント・最初は軽めの運動からスタート ・こまめに休憩を取る ・激しい運動は避け、継続しやすい運動を選ぶ 2)塩分摂取の管理春になると食欲が増し、味の濃いものを食べたくなることがあります。しかし、塩分の摂りすぎは血圧を上昇させる大きな要因のひとつです。 1日の塩分摂取量は6g未満が目安。外食や加工食品を食べる際には、塩分表示をチェックしましょう。 減塩の工夫・だしや香辛料を使って、薄味でも満足できる工夫をする ・醤油や味噌は「減塩タイプ」を選ぶ ・漬物や加工食品の摂取を控える 3)早朝高血圧への対策春になると日の出が早くなり、それに伴い早朝の血圧が上昇しやすくなります。 「早朝高血圧」とは、朝起きたときに血圧が急に上がる状態のこと。脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるため注意が必要です。 対策・夜更かしをせず、規則正しい生活を心掛ける ・朝起きたらすぐに血圧を測る習慣をつける ・寒暖差に注意し、起床時は布団の中で軽く体を動かしてから起きる 4)ストレス管理春は新年度の始まりで、環境の変化が多い時期。仕事や生活の変化により、知らず知らずのうちにストレスが溜まり、血圧が上昇することがあります。 リラックス方法・深呼吸やストレッチを取り入れる ・無理をせず、リラックスできる時間を確保する ・良質な睡眠をとる 日常生活での注意点1)入浴時の注意温泉や熱いお風呂に長時間入ると、血圧が急に変動し、負担がかかることがあります。 特に寒暖差が大きいと、ヒートショックのリスクも高まります。 安全な入浴のコツ・お風呂の温度は38〜40℃のぬるめに設定 ・長湯を避け、入浴時間は10〜15分以内 ・お風呂の前後にコップ1杯の水を飲む 2)温度差の管理春先は昼間は暖かくても、朝晩は冷え込むことが多いですよね。 寒暖差が大きいと、血管が収縮し、血圧が急上昇することがあります。 工夫・室温を一定に保つ(18〜22℃が目安) ・脱衣所やトイレに小さなヒーターを設置する ・寝るときは厚着しすぎず、適度な温度調節を 3)定期的な血圧測定春は生活リズムが変わりやすい季節。血圧も変動しやすいので、自分の血圧を把握することが大切です。 血圧測定のポイント・朝と晩の2回、決まった時間に測定することを意識する ・腕を心臓の高さにして、リラックスした状態で測る ・いつもより高い数値が続く場合は、早めに医師に相談 まとめ春先は気温や環境の変化が大きく、高血圧の方にとって注意すべきことが増える時期です。 適度な運動や減塩、温度管理を意識しながら、安定した血圧を維持しましょう。 本日のポイント・無理のない運動で血圧上昇を防ぐ ・塩分摂取は1日6g未満を目指す ・早朝高血圧に注意し、規則正しい生活を送る ・ストレスをためず、リラックスを心掛ける ・血圧測定を習慣にし、変化を見逃さない 少しの工夫で、春も健康的に過ごすことができます。 無理せず、自分のペースで血圧管理を続けていきましょう!